ふじみ野市の日帰り手術もできる泌尿器科クリニック

         

膀胱について

尿の通り道(尿路)は、腎臓 → 腎盂 → 尿管 → 膀胱 → 尿道と続いています。
膀胱は、腎臓でつくられた尿が左右の尿管を通って送られ、一時的ためておく袋状の臓器です。成人では約300~500mlの尿をためることができます。

尿がある程度たまると尿意を感じ、尿道を通して体外に排出されます。
膀胱の壁は内側から粘膜・筋層・外膜の3層から構成され、最も内側の粘膜は尿に直接触れる部分で「尿路上皮」とよばれる特殊な上皮でできています。

膀胱腫瘍とは

膀胱の内側(粘膜)から発生する腫瘍を膀胱腫瘍(ぼうこうしゅよう)といいます。
腫瘍には「良性」と「悪性(がん)」がありますが、膀胱腫瘍の多くは悪性腫瘍(膀胱がん)です。
膀胱がんの約90%は尿路上皮から発生する尿路上皮がんで、そのほかに扁平上皮がん、腺がんなどもみられます。

膀胱がんの危険因子

喫煙

最も大きな危険因子で、非喫煙者に比べ数倍の発生リスクがあります。

化学物質への暴露

染料・ゴム・皮革・印刷業などで使われる化学物質への長期暴露。

慢性的な膀胱刺激

長期にわたる膀胱炎・膀胱結石・カテーテル留置など。

膀胱腫瘍の主な症状

血尿

最も多い症状で、痛みを伴わない無症候性肉眼的血尿で見つかることが多いです。健康診断などで顕微鏡的血尿として偶然発見される場合もあります。

膀胱刺激症状

頻尿・排尿痛・尿意切迫感など、膀胱炎と似た症状を伴うこともあります。

膀胱腫瘍の検査

検尿・尿細胞診

血尿の有無を確認し、尿中にがん細胞が含まれていないかを調べます。

膀胱鏡検査

膀胱腫瘍の診断で最も重要な検査です。膀胱内を直接観察し、腫瘍の部位・大きさ・形状(乳頭状/非乳頭状、有茎性/広基性など)・個数を確認します。必要に応じて生検(組織採取)を行い、病理検査で確定診断します。

超音波検査

痛みがなく簡便に行える検査です。膀胱内に腫瘍が映ることがありますが、小さな病変や平坦な病変は検出が難しい場合もあります。

CT検査

造影剤を用いて腎盂~尿管~膀胱までの尿路全体を詳しく調べます。腫瘍の深達度や転移の有無の評価にも有用です。

MRI検査

腫瘍が膀胱壁のどの層まで浸潤しているかをより正確に評価します。CTで判別が難しい場合に追加します。

膀胱がんの治療

治療法は、腫瘍が筋層に達しているかどうか(筋層浸潤の有無)によって大きく異なります。

① 筋層非浸潤性膀胱がん(表在性膀胱がん)

経尿道的膀胱腫瘍切除術(TUR-BT)

尿道から内視鏡(膀胱鏡)を挿入し、腫瘍を電気メスで切除します。切除した組織を病理検査により悪性度や深達度を評価します。治療と診断を兼ねた手術です。

膀胱内注入療法

多発性腫瘍・再発性腫瘍・CIS(上皮内がん)がある場合に行います。BCG(弱毒化結核菌)や抗がん剤を生理食塩水に溶かし膀胱内に注入します。

② 筋層浸潤性膀胱がん

膀胱全摘除術+尿路変更

膀胱をすべて摘出し、尿の通り道を再建します。再建法には次のような方法があります。

回腸導管

小腸(回腸)の一部を使い、尿を体外に導き、腹部に作ったストーマ(出口)から排出する方法。

新膀胱

腸の一部で膀胱の代わりとなる袋を作り、尿管と尿道をつないで自分の力で排尿する方法。

尿管皮膚瘻

尿管を直接皮膚に出して尿を体外に排出する方法。

膀胱部分切除術

腫瘍が単発で、かつCISが存在しない場合に限って適応されます。多くは化学療法との併用が行われます。

化学療法(抗がん剤)

手術前に腫瘍を小さくする術前化学療法や、手術後の再発予防のための術後化学療法として実施されます。

放射線治療

手術が難しい場合や膀胱温存を希望する場合に、放射線+化学療法の併用(膀胱温存療法)を行います。また、転移部位の疼痛緩和を目的に実施することもあります。

③ 転移・再発を伴う進行膀胱がん

化学療法(抗がん剤)が基本治療です。最近では免疫チェックポイント阻害薬や、抗体薬物複合体が新たな治療選択として用いられています。

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